NEON GENESIS EVANGELION 
 Genesis Q':59 


「浩一君!?」
「マナの手下じゃない!」
 浩一は銃を構えている。
「浩一君…」
「シンジ君?、悪いけど、捕まってくれるよね?」
 嫌だ…
 後ずさる。
「大丈夫さ、マナには引き渡さないから…」
「…ほんと?」
「ああ」
「ホントに?」
「もちろんさ」
 下がる足を止めてしまう。
「さあ…」
「ダメよ!」
 しかしアスカが引き止めた。
「騙されちゃダメよ、シンジ!」
「アスカ!?」
「シンちゃん、捕まったらシンちゃんに選択権は無くなるのよ?」
「え!?」
 何を言っているのかと一瞬迷う。
「捕まればその人の言うことを聞かなきゃいけないからね?、でもシンジ君…」
「なにさ?」
「僕ももうトップは取れない」
 はっとする。
「そっか…」
「ああ!、余計な事吹き込むんじゃないわよ!」
「シンちゃん、だめぇ!」
 ガガガガガン!
 重機関銃の音がいきなり鳴った。
「誰?、マナか!」
 シンジと浩一の間に銃弾が炸裂していた。
 隣の校舎からか…
 窓枠に銃器を設置している。
「そこまでするとは…」
「その価値があるからよ!」
「そうよ!」
 浩一に勝てるとは思えない。
 けど!
 レイは味方を見つけた。
「レイ!」
「マユミ、撃って!」
 マユミと以下三人がレイとの挟撃体勢に入った。
 カヲルを狙って!っと言ったつもりであるが…
 狙いは碇君のみ!
 危険な光が眼鏡に宿る。
 殺気!?
 シンジはどうしようか迷った。
 迷った揚げ句に開き直った。
「アスカ、レイ!」
「え?」
「なに!?」
 シンジがダッシュして来る。
「好きだぁああああああ!」
 え?、え?、え?、え?、えー!?
 ギシッと固まる二人。
 今だ!
 そのまま脇をすり抜ける。
「「あ!?」」
「じゃあねぇ〜☆」
 ピョンピョンと跳ねるように逃げていく。
「あのバカ!?」
 後の事を考えられないほど、シンジは追い詰められてしまっていた。






「ただいまをもちまして…」
 ようやく終わりを告げる放送がかかった。
「終わった…」
「終わったのね…」
「終わっちゃったわね…」
「そうだね?」
「「カヲル!?」」
 振り向くアスカとレイ。
「あんた何処に居たの!?」
「屋上さ…、もう来ないのかと思ったら、ほんとに来なかったね?」
 アスカはじいっとカヲルを眺めた。
「用は無い…、も、の…、ああ!」
「なんだい?」
「逃げ切ったのね!?」
「まあそうだけどね?」
 アスカはニヤリと邪悪に笑った。
「ねえん、カヲルぅ〜」
 シンジ以外の相手には出した事も無い猫なで声だ。
「な、なんだい?、急に…」
 引きつりまくるカヲル。
 よほど怖気が走ったらしい。
「あんたも温泉旅行、ゲットしたのよね?」
「まあそうだね?、これでシンジ君と旅行に出かけられるよ…」
 レイもようやく気がついた。
「そっか、ペアで!」
「そう言う事!」
 カヲルの権利は、この時点ですでに失効されていた。


 さて、で、シンジはと言えば。
「シンジさまぁん☆」
「なんでミズホがこんな所にぃ!?」
 しっかりのっかかれてしまっていた。



続く







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