NEON GENESIS EVANGELION 
 Genesis Q':61 


「カヲル君、確か電車に乗ってなかったのに…」
 帰り道、シンジはずっと首を捻っていた。
「あんまり深く考えないほうがいいわよ?」
「そうする…」
 理解する事を放棄した。
「帰って来たか」
「あ、うん…」
 何で玄関に?
 父は腕組みをして待ち受けていたらしい。
「それで、どうだ?」
「なにがさ?」
「大人には、なれたのか?」
 くわんっと、後頭部に中華鍋が炸裂する。
「何バカな事言ってるんですか!」
 変に意識させちゃってどうするんです!
 ヒソヒソ声が耳に入る。
「今…、何か言った?」
「なんでもないわ?」
 おほほほほっと焦るユイにジト目を向ける。
「それよりほら!、アスカちゃん達も」
「はぁい!」
「お母さま、これ、洗濯物です」
「はいはい…」
 とりあえずは、何事もないようにに時間が過ぎた。






 過ぎていかないのは翌日だった。
 何事もなくいつものように登校する。
「あ〜、ねむぅい…」
 学校の廊下、首をコキコキッと鳴らすレイ。
「帰りの電車、思ったより時間がかかったもんね?」
 くすっとシンジも並んで歩く。
「やあ、シンジ君」
「カヲル君?、どうしたの?」
 教室の外で待っていた。
「ちょっとね?、ああ、レイ…、また何かやったのかい?」
「え?」
「中、雰囲気が凄いよ?」
「へ?」
 まったく意味が分からない。
「変なカヲル?」
 言いつつガラッと戸を開ける。
 レイは完全に忘れていた。
 もうしちゃってるんでしょ?
 へ?
 さっき言ってたじゃないですかぁ!
「あ…」
 ヒソヒソと話し声が聞こえて来る。
「どうしたのさ、レイ?」
「あ、ううん、なんでもない!」
 たははははっと道を譲る。
「変なの…」
 レイの態度と教室の雰囲気。
 シンジにはさっぱり分からなかった。



続く







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