この日もアスカと激突したレイは、ほんのちょっとした事で悩んでいた。
「赤木博士」
「あら、どうしたのレイ?」
「わたしにも子供が生めますか?」
ブゥ!
リツコをなんともなしに盗み見ていたゲンドウも吹き出した。
Evangelion Genesis Real
Evangelion another dimension real:128+
「リツコ博士の科学的愛情」
「そう、シンジ君がアスカに襲われたのね」
「はい」
まあレイの主観でしょうけどね?
苦笑する。
「それで?、なにが不安なの?」
「わたしは…、人間ではありません」
「そうね」
今更こだわってもしようが無い。
リツコはそう割り切っている。
「でも人に限りなく近いわ?、そうでしょう?」
「交配は可能ですか?」
酷く思い詰めた表情をしている。
「…子供が欲しいの?」
「はい」
言い切った。
「またどうして」
「…セカンドが口にしていました、「子供が出来てたら認知してくれるわね?」と」
シ〜ンジぃ。
な、なんだよ…
あのねぇ?、出来ちゃった。
出来ちゃったって、何がさ?
もうっ、決まってるじゃない!、あ、か、ちゃ、ん、!
嫌ぁ!、フケツよぉ!!
な、なに嘘ついてんだよ!
護魔化す気!? 碇君!
だ、騙されないでよ!、僕なにもしてないよ!
酷いシンジ!、ホントに覚えてないの?
覚え「が」無いよ!
昨日言ったじゃない!、出来たら認知してくれるって!
言っただけで、してないじゃないかぁ!!
「あの子達はほんとに…」
ピクピクとこめかみを引くつかせる。
「そう、わかったわ?、結果から先に言えば交配は可能です」
レイが弾けた様に顔を上げる。
「本当ですか?」
「使徒は粒子と波、両方の性質を持つ光のような物で構成されている、これは教えたわね?」
「はい」
「そしてあなたを人の形へ固定するために、人との数パーセントの誤差を修正しました」
「……」
「この誤差修正は遺伝子の欠損を埋めると言う形で行われたわ?」
「それが碇君のお母さんの…」
「そうよ?、ただあなたに生理はないの」
「…子は、作れない?」
「その逆よ?」
「え…」
不安げなレイに優しく微笑む。
「生体として完成されてるあなたに、受入準備なんてものは必要ないの」
「必要、ない?」
「ええ、強いて言えばあなたが受胎したいと願った瞬間がそれに当たるわ?」
「…今すぐにでも?」
「ええそうね…、って、え?」
既に居ない。
「…さすが使徒の力を持つだけのことはあるわね」
そう言って何気にモニターのスイッチを入れる。
「うわああああああああ!」
そこには押し倒されているシンジの姿があったとさ。
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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。
この作品は上記の作品を元に創作したお話です。