Evangelion Genesis Real 
 Evangelion another dimension real:155+ 

「元旦の料理は女体盛りに決まりね!」
 自信満々のアスカに、シンジは思わずこう口にする。
「…なんで?」
「もっちろん!、シンジが料理してシンジが食べるの☆」
 シンジの「助けてぇ」な視線に苦笑する加持。
「アスカ、それもどうかと思うぞ?」
「え〜、なんでぇ?」
「シンジ君はまだ未成年だからな?」
「そんなのおかしいわよぉ、ドイツの友達なんてもうみんな経験しちゃってるんだから」
「経験って…」
「アメリカのスシバーにだってぇ、ちゃんとメニューにあるじゃない!、正しいお正月はヒメハジメに決まりね!」
「シンジ君、ティッシュだ」
「あ、すみません…」
 鼻に詰める。
「もう大晦日の晩からシンジに料理してもらっちゃうの、ああんシンジ!、そんなとこ触ったらお刺し身があったかくなっちゃう〜」
 一人くねくねとするアスカをあっさり見捨てる。
「…綾波はどう思う?、綾波?」
 せんべいをかじりながらビデオ鑑賞中。
「綾波なに観てるの?、…ってこれR指定ビデオじゃないか!」
「…後学のための資料」
 今しも太股をさするように着物が着崩されて…
「ごくっ、じゃない!、主演碇ユイ!?」
「なに!?、はうっ!」
 パタンと倒れる加持リョウジ。
「加持さん!?」
「なんでもないわよシンちゃん」
「そうですか?」
 酔ったのだろう、そう思う事に決めた。
 決してミサトの手に硝煙の立ち上るサイレンサー付きの銃を見たからではない。
「それにしても母さん、何を考えてるんだよ、母さん…」
 パッケージを確認した後画面を見れば…
「う〜ん、確かに何処から見ても司令とおば様…」
「お母さま」
「むっ!」
「にやり」
 レイの訂正に睨むアスカ。
「っじゃない!、シンジ!」
「え?」
「なにママ相手に赤くなってんのよ!」
「ええ!?」
「碇君のここおっきい」
「うわぁ触らないで、つつかないで!」
「でもあんたを見てもおっきくなんなかったわよねぇ?」
「…あなただと小さくなるわ」
「なんですってぇ!」
だって恐いんだもん…
「シンジ!」
「はいっ!」
「まぁまぁまぁ…」
 見かねたミサトが割って入る。
「大晦日には大晦日のイベントがあるんだから、それを大事にしないとね?」
「何よミサト?」
「それはね?、日本の伝統行事、年越しそばよ!」
「…ミサトさんにしては」
「ああ、普通だな…」
 思わずシンジと蘇生した加持が気色ばむ。
「年越しそば、それは除夜の鐘が鳴り始めると同時に食べ始め、108つの煩悩の分だけ食べると言う…」
「…電灯行事ですね」
「豆電球が閃いたって感じだな?」
 いつものミサトにほっとする。
「○んこそばみたいね?」
「アスカ、変なとこ伏せ字にしないでよ」
「○んこそばは、○んこそばじゃない、でも嫌よ、そばなんて食べちゃったら…」
 ちらっと用意済みの晴れ着を見る。
 お腹が膨れれば帯が締められなくなってしまう。
「そ、残念ねぇ?」
「…きっと」
「ああ、何か言い出すぞ?」
 シンジと加持、ミサトに関しては共通の悟りがにじみ出ている。
「煩悩を食べ下したって事で、正月三日は汚れることがない、つまりは何したって神様は許してくれると言う、とってもナイスなイベントなのに」
「何をしても!?」
「…碇君と、ナニをしても、ですか?」
「ん〜〜〜、保護者的にもオッケーでしょう!」
 はぁっと溜め息を吐く加持とシンジ。
「…あれだけ神様ボコボコにしておいて」
「それに、神様が許しても法律は許してくれないと思うんですけど?」
 気苦労が耐えない。
「さぁああああ!、それじゃあカウントダウンも近いし、準備はいい?」
「負けないわよ!」
「碇君…」
 その時シンジは見た。
 そばつゆに焼酎を滴らすミサトの動きを。
「シンジ君、ついでに言っとくが、あのそば、水の代わりに…」
「いいです、わかりますから」
 あんたんたる未来に目眩いを感じる。
 目の前の108のそば玉。
 それが一つ残らず消える事を、シンジは疑いもなく受け入れていた。







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新世紀エヴァンゲリオンは(c)GAINAX の作品です。

この作品は上記の作品を元に創作したお話です。