おっでこひっろびーろ♪
 おっ髭ちっくち〜く♪
 そーれがどうした?
 僕どらエヴァン
 赤いめがーねの…
 おじさんロボット
 どんなもんだい、ぼーく
 どらエヴァン(以下省略)



 どらエヴァンは未来から来たおじさん型ロボットである。
 もともとは未来の紳士淑女型ロボットコーナーで売られていたのだが…


 白髪、初老の老人が店員に声をかけた。
「きみぃ、すまんがね、男女セットで一つ頼むよ」
「はい、承知いたしました」
 それを聞いていたどらエヴァンは内心ガッツポーズを決めました。
「よかったですわ」
「ああ」
「これで私たち、同じ所で暮らせますわ」
 にっこり。
 どらエヴァンは同じコーナーで隣に並ぶミッション系お嬢様型ロボット、ユイと恋仲にあったのだ!
 ところが…
「ああ〜、すみませぇん!」
 それは精悍とはとても言いがたい男だった。
 短く刈り込んだ髪、でもどこかどらエヴァンに似ている。
「これくださぁい!」
「もう、シンちゃんたらもう少し若いのにしましょうよ」
「何言ってんだよレイ、メイド型も良いけど、やっぱり執事型だって」
「でもぉ…」
 ちょっと不満気。
「これなら僕が仕事に行っている間も、十分君を守ってくれるさ」
「あらあたしは、あなたが守ってくださればそれで…」
 ポッ…
「僕だって、メイドロボットが作った味噌汁よりも、君が干してくれた洗濯物のほうがいいさ」
 イチャイチャイチャ…
 どらエヴァンの目の前でいちゃつく二人。
 何より許せなかったのは、レイという女がユイに似ていたことでしょうか?
「ユイ〜〜〜」
「どらエヴァ〜ン」
 こうして二人は引き裂かれたのです。
「この恨み、はらさで置くべきか」
 どろどろどろどろどろ…
 こうして、どらエヴァンは過去の世界へとやってきました。
 すべてはシンジ君のあまーい新婚生活ぶち壊すために。
「見ていろシンジ、お前なんかジャイアンで十分だ」



てけてけん♪
どらエヴァン...の巻

ふぁ〜んふぁ〜んふぁ〜〜ん…




「どらエヴァ〜ン」
 情けない声を出しながら、階段を駆けあがるシンジ、10歳。
「どらエヴァン、助けてよぉ」
 がらっと襖を開けると、そこには直立不動の体勢でシンジを見下ろすどらエヴァンが居た。
 後ろに手を組み、威圧的に見下ろしている。
「なんだ、シンジ?」
「あ…、えっと…」
 あまりの恐さに生唾を飲み込む。
「なんだ?、早くしろ、でなければ帰れ!」
「帰れって、ここ僕の部屋なのに…」
 小声で反論。
「じゃ、ジャイアンが僕のこといじめるんだよぉ!」
「誰がジャイアンよ、誰が!」
 どたどたと階段を上ってきた赤毛の女の子。
「シンジ、まさかこのアスカ様から逃げられると思ってンじゃないでしょうね!」
 アスカはちらりとどらエヴァンを見た、赤い眼鏡ごしに「わかっている」と返すどらエヴァン。
 そう、ふたりは結託していたのだ!
「シンジ!、今日はあたしとフリークライミングに行くって約束でしょう!?」
「そんな約束してないよ!」
「なんですってぇ!」
「だってちょっとでもドジったら、その場で蹴り落とすじゃないか!」
「そんなのあったり前じゃない!、あたしはスタルパ式なのよ!」
「そんなの恐くてヤだよ!、どらエヴァン、なんとかしてよ!」
「問題ない」
 くいっと眼鏡の位置を正す。
「なんだよ、どらエヴァンそんなことばっかり言って、いつも何もしてくれないじゃないか!」
 真っ直ぐにシンジを見る。
「全ての事象は未来へとリンクしている、問題はない」
「どらエヴァン…、ほんとに僕のために未来から来たの?」
 疑惑の目。
「疑うのか?、私を疑うのか?」
 未来のお前と同じように…と言いかけて、なんとか堪える。
 いまバレたらすべてが終わってしまうからだ。
 レイに手を出そうとして追い出されたのは内緒の内緒なのだった。
「何をしている、早く行け」
「さ、行くわよシンジ?」
「うわーん、はなして、はなしてよぉ!」
 泣きながらシンジは引きずられて行った。
「もうすぐ私たちの願いが叶う、ユイ、もうすぐだよ」
 どらエヴァンは隠し持っていたどら焼きをほおばりはじめた。
「さて、レイの所にでも遊びに行くか」
 ちなみにレイは、アスカの妹で通称ジャイ子と呼ばれていた。
 しかしこの時、実はどらエヴァンを映している隠しカメラがあったのだ!
 その行動の全てはユイに監視されていた。
 危うし!、どらエヴァン。
 ああ、どらエヴァンの運命やいかに!?、以下次回へ…続かないちゃんちゃん☆


終わり



あんなこと良いな、できたらいいな♪
(略)
そ〜らを自由に、飛びたいな…
「うむ、しめ鯖バーガー!」
あんあんあん、おっはな畑が、見えて〜きたちゃらららん

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