Opening act.
来たるべき日、直上での会戦

その一と半週間前

少女は椅子に座らされていた

執り行われる起動実験

心に細波を立てる魂のうねり

(誰か居る)

それは予感

(何かが始まる)

不確かな確信
同時刻、ドイツ、ネルフ支部

「なんだ、どうかしたのか?」
「加持さん」

男の腕に噛り付く

「日本じゃ起動実験が始まった頃だな」
「そんなのどうだっていいわよ」
「おいおい…」

男は気付かない、彼女の不安に

(不安?、違う、これから何かが起こるのよ…)

それは不謹慎な期待?

(使徒だかなんだか知らないけれど)

彼女はこれから起こるであろう戦いに
荒ぶっているのだと納得をする

時は再び巻き戻り
少年は確かに神話を作り上げた
しかしその影には幾つかの思惑と
交錯する少女達の思いがあった


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