「実験中止。各班は破損箇所を確認の上、報告を……」
 トライデントの改装班は、エヴァ班とはまた別のチームとして作られている。
 それでもリツコは顔はそこにあった。エヴァンゲリオンの専用兵器として開発された武装の、武器転用作業だけに、技術部の長としては顔を出さないわけにはいかなかったのである。
 リツコの背後では、マヤがスケジュール表をめくっていた。このような事故もあらかじめ予定の一つに組み込まれている。
 別段リツコではなく、ミサトでも良かったのだが、彼女はもっと大きな仕事へと向かっているはずであった。


 ──生活区通路。
「お」
「え? あ」
「よぉ、これからか?」
 加持リョウジが、何もかもを見透かした態度で手を挙げる。
「……まあね」
 応じながらも、ミサトの顔には面倒くささが窺えた。
「あんたは? なにやってんのよ」
 加持は壁によりかかったままで肩をすくめた。
「暴走小僧がうろうろしてるんでね、見張ってる」
「浅利君かぁ」
 はぁ〜〜〜あとミサトは大きなため息をこぼした。
 ここにも問題がまた一つだ。
「ちょっと考えれば、マユミが誰を待ってるかなんて、わかりそうなものなのに」
「わかってるから、焦ってるんだろ?」
「認めたくなくて?」
「青少年は、複雑なんだよ」
 ミサトは眉間に皺を寄せた。
 加持には、あの年頃の少年が、どんな期待と妄想を抱いているのか、手に取るようにわかるのだろう。
 しかし自分にはわからない……だからミサトは、とても気を悪くした。
「ま、せいぜいお兄さんぶってなさいよ」
「おいおい……」
 なんだよと加持。
「お前だって、良いお姉さんぶりに行くんだろ?」
 違うわよと暗くなる。
「シンジ君に押しつけられただけよ」
「シンジ君に?」
 そりゃまたと加持は同情した。
「難しい問題を押しつけられたもんだな」
「あんたはどうなのよ?」
 ミサトは睨んだ。
「こんなところで、油を売ってるだけ?」
「ああ」
 加持はその通りだよと答えながら、少し口寂しそうなところを見せた。
 それは、禁煙ブロックであるために、たばこが吸えないためだった。
「俺は、一度失敗してるからな。二度目はごめんだ」
「…………」
 ミサトは目を泳がせて、そのまま顔までわずかに背けた。
「そ……」
「ああ」
 表現のしがたい、微妙な空気に包まれた。
「ねぇ……」
 ミサトはしゅんとした様子で問いかけた。
「あのときは……悪かったわ」
 おいおいと言い返す。
「別に、責めるつもりで言った訳じゃないぜ? 第一、俺が勝手に……」
「そうだけど」
 ふぅと息を吐いて、ミサトは加持の隣にもたれた。
「ちょっとね……」
「あん?」
「あたしも……あの子に、あたしと同じ間違いはさせたくないのよ」
 加持は胸ポケットからたばこの箱を出した。
 禁煙は無視することにしたようである。
「同じか……だいぶ違う気もするけどな」
「そう?本質は同じでしょ?」
「他に好きな男ができた……か」
 くくくと笑う。
 それは別れようと切り出した、ミサトが口にした言い訳だった。
「あのときは、焦って、誰だって問いつめたっけな」
「誰でも良いでしょ、とか、言ったっけ……」
 互いに懐かしそうにする。
「ああ。だけど、すぐに本当はそんなやつはいないってわかったよ。じゃあなんでだって思って、聞き出そうとしても、もう顔を合わせてもくれないし」
「…………」
「聞いてくれないのか?」
「ええ」
 まぶたを閉じて、顎を上げ気味にする。
 ミサトはすぅっと息を吸い込んだ。
 隣からするたばこのにおいが懐かしい。
 わずかに過去の記憶が蘇ってくる。アパートの狭い一室。畳と年中敷きっぱなしの、汗にまみれた布団。そして扇風機の回る音と……。
 窓から吹き込んでくる、砂埃にまみれた焼けた風。
 ──だから、追いかけてきたの?
 それを言ってしまえば、ただの女に落ちてしまう。
 男がその台詞を望んでいるとわかっていて、さらには自分も堕ちたいのだと願っていて、なのに、それでもミサトには、選ぶことのできない道であった。
 彼と別れてからの数年を捨てることなどできはしない。もう、今更のことなのだと、自分に酷く言い聞かせていく。
 若くして作戦部長にまで上り詰めるために、どれだけの無茶と無謀を繰り返し、救いの手を払いのけたかわからないのだから。
「悪いわね」
「なにが?」
「リツコにしてもね……あたし、影でフォローされてばっかりで」
「それがわかってるなら、ちょっとは足場の確認をしてくれ」
「立ち止まれとは言わないのね」
「言えないな」
「なぜ?」
 作戦部長としての顔つきに戻る。
「死ぬわよ?」
「死なないさ、今はまだな」
 ミサトは加持の顔に決意の表れを見てしまった。
「加持君……」
 加持もまた、今更退(しりぞく)くことのできない場所にまで踏み込んでしまっているのだと、ミサトは直感的に悟ってしまった。
 加持は、大丈夫だよと、そんなミサトの頭に手を置いて、子供をあやすように撫でてやった。
「きっかけは、お前だよ。ゲヒルンに入ったって聞いて、ゲヒルンってのはどういう組織だって思ったんだ。それで調べた。調べるには入り込むのが一番だった。で、気付いたら今だ」
「…………」
「途中で、いろいろあったさ。使徒、エヴァ、セカンドインパクト……真相と真実。昔、俺は、仲間を売ったんだ」
「仲間?」
「セカンドインパクトの直後の話さ」
 紫煙をくゆらせる。
 ミサトは興味を示した。その話は、ミサトが彼に過去のことを語りはしなかったように、彼もまた話してはくれなかった、昔のことであったからだ。
「配給品なんて、ろくに回してもらえなかった。だから俺たちは、ガキ同士で集まって、盗みをはたらいてたんだよ。で、捕まって……」
「仲間を売ったの?」
「ああ……」
 顔に苦渋の色が浮かんでいる。
「仲間の何人かは殺されて、何人かは捕まった。俺は更正施設に入れられて、大学にまで通わされた。葛城……胸の傷のこと、気にしてたよな?」
「ええ……」
 そうねと、軽くおなかを撫でる。
「正直、コンパで酔いつぶれたりしなかったら、あんたの部屋になんて行ってなかったでしょうね」
「そうだな……俺も、酔ってなかったら、どう扱ってたかな」
「加持君?」
 加持は苦笑いを浮かべていた。
「更正施設には、体にキズのある女の子なんて山ほど居たさ。そんな連中にとっちゃ、仲間を売り飛ばすようなヤツは、恰好の餌だよな。さんざん陰口をたたかれたよ。嫌がらせもされた。それでも仲間を売った俺は、そうされて当然なんだって、受け入れてた。大学に通ってたころだってそうさ、こんな俺が、大学を出て、卒業して、就職したからって、ほんとうに幸せになれるのかって思ってた。仲間を売った、クズが」
「……やめなさいよ」
「いや……そういう気分だったってことさ。だから葛城に惚れたんだよ。葛城調査隊……もしかすると、セカンドインパクトの引き金を弾いたんじゃないかって男の娘ってのも、立場が悪そうだったからさ」
 ミサトは顔をしかめ、床を見つめた。
 軽量合金製の床に、柔らかなコーティングが施されている。しかし均一ではなく、多少のむらがあった。
 その塗りむらが揺らいで、大学時代の光景のように見えてくる。
 ──あれがと噂された。陰口をたたかれた。
 明るく振る舞っていなければ、少しでも被害者面をすれば、それは周囲の神経を逆なですることになる。
 いきりたった者たちは、自分を加害者の一人と見て糾弾に走るだろう。どのような目に遭わされるか、考えるまでもないことだった。
「知ってた? 加持君……あの晩、本当ならあたし、マワされてたのよ」
「…………」
「酔ったんじゃない。薬が入れられてたのよ。あたしも、もう限界だった。あのコンパって、あたし以外の全員がグルだったのよ」
 泣き笑いの顔で加持を見上げる。
「なんでか、あんたが混ざってたけどね」
「そうだな」
 苦い顔をする。
「俺は、ただの数合わせだったんだよ。本当なら葛城のことは女連中か、他の誰かが面倒を見る予定だったんだろうな」
「そのままどこかに運び込まれてたんでしょうね……」
「どうだかな……今にして思えば、葛城には監視ついでの保護官がついていなかったとは言えないし……」
 立場を考えれば、それはありえることだった。
 いつ、どこで、なにを思い出し、口走るのか?
 わからないことであったからだ。
「あたしのことを知ってても、加持君はいい人で居てくれたから……」
「俺は俺で、自棄になってたんだ。葛城におぼれていれば、少しは忘れていられたからな。だから現実に戻らないでくれってすがったんだよ」
「そう……」
「お前が現実に立ち帰るのなら、俺も強制的に戻るしかないだろう? でも、現実はいつも過酷だ……予想以上だったよ。葛城……いや、ネルフの闇はな」
 引きつったように笑った。
「今は今で、これで良かったと思ってる。少なくともこのまま進めば、あのときどうして、俺が仲間を売らなきゃならなくなったのか? その原因を知ることができそうだからな」
 ミサトは泣きそうな目をして加持を見上げた。
「本当の理由を?」
「ああ」
 でもと加持は、真剣にミサトを見つめ返した。
「だから、葛城……あんまりシンジ君に、のめりこむなよ?」
「…………」
「どうもな……あの子は危なくて、見てるとペースを乱されるんだ。でも」
「わかってる……あたしたちには、もう、迷うことなんてできないんだってことは」
「そうだ」
 加持は体を起こすと、ミサトの肩をぽんと叩いて、勇気づけた。
「これを、やるよ」
「これは?」
「プレゼント」
 それはDATと表記されたポータブルプレイヤーだった。
「なにが入ってるの?」
「さあな」
 加持はミサトの耳に唇を寄せると、息を吹き込み、くすぐるようにしてなにかを教えた。
 それに対するミサトの反応は、目を丸くして、驚き、次いであきれるようなものだった。

Bパート

「正直、気にくわないんだよな、お前って」
 そんな評価を与えてくれたムサシに対し、シンジはそれはないだろと言い返した。
「だったら、どうなのさ?」
「怒るなよ」
 本当に、正直に口にする。
「もっと嫌な奴を想像してたからさ、俺」
「なんで?」
「決まってるだろ?」
 マナにちらりと目を向ける。
「こいつが好きになった奴って、みんなそうだったからだよ」
 ムサシとマナは噛みついた。
「あのねぇ!」
 こちらに対しても怒るなと言う。
「お前も悪いんじゃないか……」
「なんでよ!」
「要するに、マナって、ちょっと仲良くなったらヤラせてくれそうなタイプだからさ、みんなそういう期待っていうか」
「勝手に変な見方しないでよ!」
 次々、つき合う奴を替えてたお前が……とは口にしなかった。
 それを言えば、傷つけるのは明白だったからである。
「そう見えるんだよ」
 ごまかしたつもりだったが、シンジへと顔の向きを戻して、こちらには無理だったなと感じ取った。
「ま、つき合ったら、彼女にそういう期待をするのって普通だろ?」
「霧島さんに告白してた人たちって、そういう期待の強い人が多かったってわけだ」
「そうなんだけどな」
 そして横恋慕をする口としては、そんな雰囲気を持つ彼女に釣られる人間など、ろくでもない奴に思えてしまう。
「でも碇ってさ」
 シンジへの評価に戻った。
「本当に、ちっとも、まったく、マナのこと、気にしてないみたいだからさ」
 ぐさぐさぐさぁ! っと、何かで突き刺されたようにマナがうめく。
「それじゃあ、俺、喧嘩売ろうにも、どうもな」


 ──神経配列に似た幾何学模様の上を、光が止まることなく駆け抜けていく。
 それはモニタの中の出来事で、ある一点で小さく発火し、消滅した。
「やはりここですね」
 トライデント専属班の部長の言葉に、リツコもわずかに首をかしげた。
「おかしいわね……こんなショート、起こるはずないのに」
「ええ」
 部長もエヴァの兵器開発に携わってきた人間である。
 トライデントに追加した装備には、彼が設計したものがいくつかあった。その彼にしても、トライデントへの兵器流用がうまくいっていないのである。
「兵器としては特殊ですが、もの的には、エヴァに特化したものではありませんし……」
「電子部品がショート起こすほどの負荷なんて、ありえないんだけど」
「赤木博士はどう思われますか?」
「さあ……正直、エヴァのことならともかく、こっちのことはさっぱりだもの」
 彼女は部長と連れ立ち部屋を出た。
 すでに部下には休憩を言い渡している。彼らもお茶をと自動販売機を求めて歩いた。
「あなたの意見はどうなの?」
「搭載兵器を少なくして、サーキットの見直しを計ろうかと」
「……根本的な解決にはならないわね」
「でも安定するのも確かです。……不思議ではありますが」
「そう?」
「ええ。一号機、『震電(しんでん)』なんて、ポジトロンライフルを二門装備させても、特に不安定なところは出ていないんですよ? 二号機である『暁雲(ぎょううん)』となにが違うのか……」
「電子戦兵装じゃないの?」
「……ブロックは別にしてありますし、それに、起動も切ってありました」
「まあ、もう少しばかりチェックしてみてわからなければ、機体をフォーマットするしかないわね」
「標準仕様に変えるんですか?」
「戦争をしようっていうんじゃないんだから、電子戦兵装なんていらないでしょ」
「それはまあ、そうですが……」
「それに……使えるかどうかわからないのは、むしろパイロットの方よ」
「は?」
「……あの機体に子供を乗せてる意味が、どれくらいあるの?」
「そうですね」
 彼は沈鬱な面持ちで頷いた。
 たしかにそれはそうなのだが……戦自から出向している彼らを使わないわけにもいかないのである。
 それは辛い話だった。


「まあ、マナが心配するのもわかるよ」
 さっさと帰ろうとするシンジの背を追いながら、ムサシはマナに、そんなことを口にした。
「訓練で骨折したことがあったんだけど、利き腕が使えないってのは相当不便なもんなんだぜ?」
 歯ブラシもまともに動かすことができないのだと仕草で見せる。
 それだけではない。
 おかしくなっているのが、右腕だけだと言えばそれだけなのだが、神経に異常が起こっている場合、それは別の場所に異常がある場合も存在するのだ。
 脳や脊髄の異常が右腕に現れているのだとすれば、マナ以上に戦闘をこなせる状態ではないということになる。
 実際、シンジの足運びには、奇妙な庇い方が見受けられた。
「なんて言うのかな……」
「なによ?」
「マナって、碇にお母さんを求めてるんじゃないのか?」
「お母さん?」
「そう……理想のお母さん」
 先に行くシンジには聞こえないように声を潜める。
 それは戦自での笑い話であった。
 暇を潰すために、皆で車座になって、よくそう言った空想の存在を作り上げたりしたものだった。
「理屈じゃなくってさ……こっちがどんなに出来が悪くても、それもでも庇ったり、守ったりしてくれるんだよな」
「でも、お母さんが優しいのは、自分の産んだ子だって、前提条件があるじゃない」
「けど、似てるだろ? どんなに自分が傷ついたって、代わりになろうとするところとかさ」
 その点については、妙に納得できるところもあって、マナは何とも言い難い顔をした。
「そうかも……ね」
「どんなに酷い風邪を引いてたって、無理をしてくれるところとかさ」
 ……と、口にしているムサシにしても、それは本で読んだお母さんの姿に過ぎない。
「山岸さんが碇になついてるのって、だからなのかもしれないな」
 あたしもそうかもとは、口にしないままマナは思った。
 父や、母を知らない自分である。マユミも、今の保護者は養父であって、実の父親ではないと聞く。
 では、やはり、あこがれを見ているのだろうか?
(それとは違うか……)
 ただのあこがれであるのなら、むしろ自分たちは遠ざかっているだろう。
 なにしろ……怖すぎる。愛情がそうさせているのだとすれば、シンジの庇護欲、保護欲は、恐ろしいばかりのものである。
 感謝の念より、むしろ恐怖心を覚えてしまうようなものなのだ。
(死にそうになっても守ってくれようとする人なんて……そんなの、逆に怖くてたまんないよ)
 マナは、一種の宗教めいたものを連想し、身震いをした。どこまでも信心深い狂信者は、教えを実践するために、一般社会にある法や道徳、理念などは振り返らない。
 気にもしないし、目もくれないのだ。
 まさにシンジはそうである。
 アスカという名前の少女を、絶対の存在としてあがめ、アスカという存在から教えられたすべてのことを肯定して生きている。その信仰心に、揺らぎはない。
 ──ゾッとする。
(人のために尽くすこと……献身っていうの? そんな精神があるとかそういうことじゃなくて、もっと、こう……)
 しかし、マナには、正しく解釈できる言葉にはできなかった。


「さてと……」
 同じ頃、ミサトは緊張の面持ちで、マユミの部屋の前に立っていた。
 一瞬、『第一発見者になるのでは……』などと、怖い想像をしてしまったのだが、意気がくじけるのを恐れて声をかけた。
「入るからね!」
 もちろん、分厚いドアだ、聞こえているわけはないだろうが……。
 ミサトは上位者権限でドアロックを解除した。
 ──扉を開く、暗かった。
 思わず下がりそうになってしまう。
「マユミ?」
 声をかける。しかし応答はなかった。
 けれども音は聞こえるし、完全な闇と言うことでもなかった。
 テレビでも付けているのだろうか?
 ちらちらとした青い光がまたたいていた。
「マユミ?」
 恐る恐る中に踏み込む。
 光の正体は、ベッドサイドにあるモニターからのものであった。
 先日の戦闘記録が映し出されている。
 ──紫のエヴァが駆け走っていた。
 それはもう、何度も何度も、繰り返し見ていたのだろう。
 疲れて、マユミは、寝てしまっていたようであった。
「…………」
 ミサトはそっと、彼女の前髪を払いのけ、顔色を確認した。
 憔悴してはいるが、それほど痩せても居なかった。
 一応、MAGIに監視はさせていたものの、不安ではあったのだ。
 記録したり、誰かに閲覧させたりという許可は与えていない。ただ、非常事態と判断したときには報告せよと命じてあった。
 ──しかしMAGIは、あくまで機械である。
 どこまでの状態に陥れば、非常事態であると判断するのか? そんなファジーさを求めて良いものかどうなのか、ミサトには信じ切ることができなかったのだ。
「う……ん」
 マユミは人の気配を感じたからか、身じろぎをした。
 そして、ミサトは、髪にからまり見えていなかったものを見てしまった。
 マユミの首に残る、はっきりとした、絞められた痕を。


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