「えーーー!、デートぉ!?」
「しー!」
慌ててシンジの口を塞ぐがもう遅い。
「えー!、ヒカリと碇君ってそうだったのぉ!?」
「ショックぅ!、いつもは不潔とか何とか言ってるくせにぃ!」
「ち、違うの!、誤解だってば!」
「レイ、お願いだから睨まないで、頼むよ!」
「ふふふ、制裁を加えるべき状況だね、これは!」
「シンジぃ、この裏切りもぉん!」
「いいんだよシンジ君、僕と一つになりたいんだろう?、そんな貧乳と違ってそれはとてもとても気持ちの良い、ぐはぁ!」
「誰が乳貧乏なのよぉ!」
「ほ、洞木さん、中華鍋は反則だね?」
「そや!、こういう時は女の子らしゅう、ほれ!」
「す、鈴原君、鞭とろうそくはないんじゃないのかい?」
「そやけど気にいっとるみたいやで?」
うふふふふっと口の端から漏らしながら、背を向けてピシピシと鞭の具合を確認していた。
で、それはともかく。
「んで、ほんまは何やったんや?」
鞭責めの上最後は歓喜の歌を歌っていたカヲルは姿が消えていた。
消えたというか、消されたのだが。
「えっとね?、もうすぐノゾミの誕生日なの、それで碇君ならいいプレゼント知ってるかなぁって」
「なんやそりゃ?、そんなん委員長の方が詳しいやろ?」
「そんなことないない!、だって碇君、ねえ?」
「はは……」
シンジは困った表情でちらりとレイを見た。
その視線の動きに苦労が伺え、全員が納得する。
「じゃあ明日、お願いね!」
「わかったよぉ……、でもノゾミちゃんって何が好きなのかなぁ?」
「あ、それならノゾミと遊んでくれない?、あの子、碇君のファンだから」
「むぅ〜〜〜」
「れ、レイぃ……、いいんじゃないかな?、ちょっとだけだし、ね?」
「わかったわ」
「ほっ……」
「お兄ちゃん……」
「ん、なに?」
「嫌い」
がーんっと、シンジはかなりのショックを受けてしまった。
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