Rei's - faction:025
「えー!、そんな事があったのぉ!?」
「う、うん……」
「このアホが!」
「裏切り者には制裁を与えるべきだね、これは!」
「そんなぁ〜」
 やはり友達には本当のことを話したいと言うわけで、綾波は自分とシンジの関係のことと一緒に、夕べのことも話していた。
 朝っぱらからシンジは連行されていく。
「レイちゃん、遅刻しない程度に程々にね」
「ええ」
「ほんとに分かってるのかしら?」
 そんなヒカリに綾波は引きつった笑みを浮かべた。
「止めないのね……」
「ストレスはすっきりさせた方がいいからね?、それで、ほんとのところはどうなんだい?」
「え?」
「好きなのかい?、シンジ君のことが……」
「う、ん……」
 ちょっとだけ表情が曇る。
「どうしたんだい?」
「やっぱり……、お兄ちゃんなんだなって」
「いけないのかい?」
「ううん!、でもずっと好きだったの、好きだったんだけど、今はちょっと違うの」
「碇君が女の子だって見てくれないから?」
「ううん、レイちゃんよりもずっと気をつかってくれてるし」
「へぇ、あの碇君がねぇ?」
 ヒカリは振り返って見たが、置いて来てしまったのでもう見えないほど離れていた。



[BACK][TOP][NEXT]