Rei's - faction:031
「……お兄ちゃん、起きて」
 いつもの朝のいつもの光景。
 違っているのはレイが極普通にシンジを起こそうと手で揺さぶっている事だろう。
「ん〜、後五分……」
 抵抗するように布団の中で丸くなる。
「遅刻するわ……」
「朝ご飯抜くよぉ」
 男のシンジはレイ達と違って身仕度もするほどのものが無い。
 せいぜいが寝癖を直して顔を洗うだけ、それも水でばしゃばしゃするだけである。
 歯は最悪学校で磨けばいい。
「こう言うとこ見てるとさぁ……」
「なに?」
 手際の悪さに溜め息を吐く綾波が居る。
「百年の恋も覚めるってことわざの意味、わかっちゃわない?」
 代わって、とレイの前に出た綾波は、うむを言わさぬ勢いで布団の端に手をかけた。
「もう!、今日はお母さん達いないんだから、手間かけさせないの!」
 バッと布団をめくり上げる。
「ひっ!」
 続いて赤面。
「きゃああああああああああああ!、何考えてるのよ、シンちゃんのえっち!」
「……朝だもの」
 う〜んっとまだ寝ぼけているシンジの代わりに、ポツリとこぼしたのはレイだった。



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